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5.28レビューPART.2

5月28日(土)椿リングズこけら落とし大会

「Reborn 1st.Beginning!」


第2試合目からは氏家清春がスペシャルリングアナとして登場。全女の空気感が会場内にひしひしと伝わる。


第2試合20分1本勝負


●今井礼夢(12分00秒)TAMURA○

今井礼夢とTAMURAの師弟対決。

大きな拍手で迎えられた両雄。出だしからの力比べで押し切る今井は若干17歳。巻投げの応酬など、スピーディな攻防でペースを握っていく。

ここで実況オッキーが初めての方に向けてプロレスのルールを「1.2.3と審判が床をたたけばフォール負けなのです」極めてシンプルな説明で笑いを取る。その後も分かりやすい実況&独自解説で会場を盛り上げていく。

中盤はエルボー、チョップ、キックとハードヒットが連発。スピードを活かした今井と、ここぞとばかりに関節技を狙うTAMURA。

両者ゆずらぬ攻防から、TAMURAが今井をニュートラルコーナーを追い詰めミドルキックを連発。

TAMURAが決めにきたハイキックを見事に交わし、スタナーを決める今井。この日最大のチャンスに今井はトップロープからの〝伊藤薫直伝〟フットスタンプを狙うも間一髪でかわされ、逆にラリアット・キックを決められる。ともにカウント2で返すがスタミナ名は消耗している。

そこからTAMURAは片逆エビ固めを決めるも、すかさず腕決めへと移行。そして同時に足をとり、そのまま締め上げタップを奪った。6月から2年半ぶりの海外遠征へと旅立つTAMURAの会心の勝利。



第3試合20分1本勝負


●藪下めぐみ(10分12秒)伊藤薫○

プロレスでは先輩後輩、そして同じ年の2人が久しぶりのシングル戦を行う。

立ち上がりはパワーで勝る伊藤の独壇場。藪下も関節技で伊藤の膝を攻めるが、切り返した伊藤に〝その場フットスタンプ〟を決められてしまう。伊藤は逆エビ固め、片逆エビ固め、そして首を固めていき、適格な攻撃で藪下のスタミナを奪う。

中盤の応酬を制し、伊藤はセントーンをお見舞いするも、カウント2で返される。一気に攻めたい伊藤を冷静に腕ひしぎで切り返す藪下。黒帯でたたく反則を繰り出し、伊藤の戦意を喪失させる作戦だったが、ロープから落とされ、サードロープごしのドロップキックで大ダメージ。しかし、伊藤の大技パワーボムを切り返すと、すかさず着地。一本背負いからの腕ひしぎで果敢に攻めるもニアロープでブレイクに。このタイミングを逃さなかった伊藤がパワーボム2連発。ともにカウント2で返したが、最後はセカンドロープからの必殺〝フットスタンプ〟でカウント3。プロデューサーの伊藤が熱戦を制した。



ここまでの総括

本大会の実況を務めるのはZERO1のオッキー沖田とスペシャルリングアナの氏家清春は、元全女の先輩・後輩にあたりリングアナウンスにおいては師弟関係にあると言っても過言ではない。また、第1試合の太田とブッタマンも元全女で、同じような関係性にある。特に太田は全女最後の入門者だ。第2試合の今井礼夢とTAMURAは歴とした師弟対決、第3試合の藪下めぐみと伊藤薫もプロレスにおいては先輩後輩で、バックボーンが同じ柔道で同じ年。

本大会のプロデューサーである伊藤の真意はここにあるのではないかと感じた。「こびとプロレス」がフォーカスされているが、太田とブッタマンにも、かつては厳しい上下関係があった全女のプロレスラー同士。そこには尊敬も信頼もあった。だが、流れていった時の長さに気持ちが冷めているのではないか。2人しかいない現実に、もう何生み出せないと思ってるのではないか・・・仮にそうであるならば、何か伝えられるものはないかと見渡したとき、様々な形の先輩後輩像・師弟像・同期像・人のつながりを見せてみようと。最年長の氏家から17歳の今井まで、その年齢幅は広い。また、今井は先天性聴覚障害を持つプロレスラー。プロレスにおいての多様な関係性を魅せることが、本大会のもうひとつのテーマにあったのかもしれない。こびとプロレスラーの未来のため、新人育成のために太田とブッタマンにもっとも必要なものではないかと考えたのではないか。現に伊藤は太田にプロレスを指導し始めている。第1試合でもその片鱗は見えていた。太田が叫んだ「急務として、後継者がほしい。」それが次のテーマなのだと思う。

数年後、この椿リングズで太田を師とした後輩が太田と師弟対決する日が来てほしい。いや、実現させたい。

その時のリングアナウンサーは田中さん、セコンドには山本さんと北川さんについてほしい。リング下からは、つばきホールディングスの大木会長、Get in touchの東ちづるさん、伊藤薫が見守り、レフリーは高橋洋子にやっていただきたいと思う。もちろん、その舞台は大田区体育館。大田区、そして梅屋敷に根づき始めた椿リングズは、この試合を組むまで活動していきたいと思うのである。

(スタッフ数名からの考察とコメントをまとめさせていただきました。)


Photo by 2022TsutomuAsano


※レビューはゲスト以外を敬称略としています。ご了承ください。


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